骨に負担がかかり続けて起こる骨の金属疲労
体がまだ弱い成長期は、スポーツのし過ぎによって、体にかかる負担が骨格、筋腱靭帯の強度を超えやすく、体への様々なダメージが起こります。
- 走る、跳ぶが多い競技では、脚の骨にかかる負担によって、骨が金属疲労のように傷んでひび割れてきます。
- それと同時に、骨には治ろうとする反応が生じて、痛んだ部分を覆うように新しい骨の組織ができます。
- 痛みを抱えながら運動を続けると、治る反応より傷める力の方が勝って、なかなか治らない状態が続きます。
- 無理をすると、十分に運動ができない状態が続いてしまいます。
腓骨の疲労骨折
左脚、ふくらはぎの外側を痛がる長距離陸上選手の腓骨の疲労骨折の X 線写真です。腓骨の太さが太くなったところに横に骨折の線が見えます。

脛骨の疲労骨折
左脚、膝の下(すね、脛)を痛がる高校生の疲労骨折の X 線写真です。脛骨の前面の太さが太くなったところに横に骨折の線が見えます。

中足骨の疲労骨折
左足の甲を痛がる高校バスケットボール選手の第3中足骨の疲労骨折のX線写真です。最初は骨が太く見える反応はわずかでしたが、3週間後には骨が修復する反応が進み、疲労骨折がわかりやすくなっています。


尺骨の疲労骨折
左腕(前腕、肘から手首の間)の痛みが続いていた高校生の尺骨の疲労骨折のX線写真です。尺骨の肘に近い部分で骨が太くなっています。

尺骨肘頭の疲労骨折
右肘の痛みが続いていた高校生の尺骨肘頭(ひじてつの部分)の疲労骨折のX線写真です。骨折の線とともに骨が修復する反応が見られます。
