医療相談について
バーチャルクリニック ( 医療相談 ) は現在、行っていません。医療相談のメールはご遠慮下さい。頂いてもお返事はできかねます。
これまでに多くのお尋ねを頂きました。それらをこのサイトに掲載していますので、似たようなお尋ねの場合は、そちらを参考にしてください。
インターネットでの医療相談につきましては、下記もご覧下さい。
インターネットでの医療相談について
インターネット上の医療相談は、現在のところ、ほとんどが無償ボランティアのものです。手軽さ、匿名、無料、常時、世界中どこの情報にもアクセスできる普遍性、これらの便利さを持ったインターネット上の医療相談は、患者さんにとりましては有用なものと映るでしょう。
では欠点はないのでしょうか。便利さの裏には短所があると思っています。
インターネットでの医療相談の短所
匿名性
- 回答者は、相談者が本当に病気に困っている患者さんなのかどうかが分かりません。
- 医療裁判の原告側が、情報を集める一環として利用しているのかも知れません。
- 保険会社の調査員が、患者さんに払う保険金を値切るための調査に使っているのかも知れません。
- 生命保険をかけた人が、保険をかけられた患者さんがどうなりそうか知りたいのかも知れません。
- これらは極端な例ですが、これらのように回答者の善意を踏みにじるような使い方、回答者を陥れるような使い方になっているかも知れません。
- 回答者は無償ボランティアとして、こういうリスクを知らず知らず、背負う運命にあるのです。
非現実性
- 直接診察しない、文字だけでのコミュニケーションでは、どうしても行き来する情報の精度、信頼度が低くなります。
- 相談者はなるべく具体的で詳細な内容の相談を送らなければ、得られる回答はそれなりのものになってしまいます。
- 相談者が回答者のコメントをどのように理解するかには、まったく想像が及びません。
- このように、相談者、回答者双方がお互いのコメントを誤解する恐れがあります。
- 現実の医療の場で、医師との意思の疎通が不充分になってしまい、インターネット上の医療相談に相談してくる方が多いです。しかし、現実世界でコミュニケーションが不充分なのに、文字だけのやり取りの中で充分な理解が得られるものでしょうか。
良心
- 医師としての使命感、やりがい、良心、そういう個人の善意によるシステムです。
- やる気を無くさせるような出来事があれば、それでおしまいです。数多くの相談者の中のたった一人の行いで、相談を希望する多くの人のチャンスを失わさせてしまいます。
- これまでのいろんな医療相談のサイトを見ていますと、中には回答者が集まらず活動を停止したところもあります。
- 個人のホームページでも、医療相談をやめてしまう方がいらっしゃるようです。
- ただ、今のところ、無償ボランティアの気概を持った医師は、次々と現れているようです。
無償
- 相談に対する回答の内容を保証するものは、このシステムでは医師の良心だけです。
- ただですから、それなりの情報しか得られない場合もあります。
- 有料にしましても、相談者からの情報が乏しいものですと、回答はそれなりのものしか得られませんが。
常時性、即時性
- 相談者はいつでも相談したいときに相談でき、うまくいけば回答者がすぐにメールを見て、すぐに返事がもらえる、という幸運な場合もあるでしょう。
- 相談者はいつでも相談できるのですが、しかし、回答者はいつでも回答できるわけではありません。
- 相談者の中には、なにかの電話相談センターのように回答者がいつも待機していてすぐに回答してくれるものと勘違いしている方がいらっしゃいます。
- ご老人の意識状態が朝からおかしいけど病院に連れて行った方がよいか、などという相談メールを夕方に見たとしまして、回答は手遅れなものになるかも知れません。
情報格差
- 医師と医療関係者でない一般の方々との間には、当然ですが、医療に関する情報、知識の格差があります。
- インターネットは、そういう情報の格差を埋めてくれそうな幻覚を抱かせます。しかし、プロが何年もの教育、何年もの実地での経験の中で得た知識、情報と同等のものが、インターネットで得られるとは考えられません。
- 情報はインターネット上に数多くありますが、一般の方々がそれらを見るだけでは役立つことは少ないです。それを解釈、理解し、役立てることはプロでなければ困難でしょう。しかし、情報を見て、言葉だけ知ってしまう危険性は大きいです。
- 相談者の多くは、こういう症状と検査結果だと診断はこれに決まり、診断がこれならこれこれという最新の治療法で治せる、こういった情報を欲しがります。現実の医療では、そんな簡単にはもの事は決まりません。現実の医療の場で解決できないことが、インターネット上で解決できることは大変乏しい可能性であるといわざるを得ません。
- 結局、どんな情報も、使い手次第となるのです。
- 医療相談の相談者は、送られてきた回答という医学、医療に関する情報を利用する使い手です。情報の使い方には自分で責任を持たなければなりません。
当サイトでの医療相談について
2000 年 6 月より 2002 年 11 月まで 2 年半の間、多くのお尋ねを頂き、私なりに分かりますことをお答えさせていただきました。毎日数件のお尋ねを頂くようになりますと、1 日 24 時間の内に全てお答えを差し上げるということができなくなり、最後にはお返事が 2 - 3 カ月遅れるようになりました。これでは折角お尋ね頂きましてもお役に立たないことが多いと考え、また、次に挙げさせていただくような理由もあり、医療相談をやめさせていただくことにしました。
医療の基本
医療の基本は、やはり直接患者さんを診察して、目の前で検査結果を見て、なるべく誤りのない、なるべく多くの情報を元に判断することだと思います。メールや掲示板でのお尋ねではこれが著しく不十分で、患者さんの役に立てることが多少なりともあるとは思いますが、効率の悪い、信頼性の乏しい努力を続けていると思います。
法的な問題
法的には、患者さんを直接診察することなく診療行為をしてはいけません ( 医師法 )。診療行為の中には、診断、療養上の指導などを含み、メールで回答する中にこういう内容の文章が入ってしまいかねません。注意して避けてはいますが、診断、療養上の指導に該当すると他人が判断し得る部分があるかもしれません。医師法は国民の健康と福祉のため、国民を守るための法律です。そのために医師の行為にいくつかの制限が加えられています。その法律を破ってはいけません。
乏しい信頼性
インターネット上の医療相談に何らかの助けを求めてこられる方は、おそらくは現実の医療の場で、担当医との信頼関係に問題があったり、治療が思わしくなかったり、といった何か事情があることが多いのではないかと思います。そういう方に対し、メールや掲示板でのやり取りといった信頼性の乏しい状況で、誤解を招かずに適切なアドバイスができるかとなりますと、大変困難なことではないかと思います。1 通のメールの回答に、何日も文面を考えたりすることもあります。もしも誤解を生じさせてしまいますと、患者さんが適切な医療を受けるチャンスを逃したり、他の医療機関に迷惑をかけたり、場合によっては私自身にも何らかの厄災が降りかかってこないとも限りません。
トラブルを招く可能性
医療機関、担当医とのトラブルを抱えた状況で相談を寄せてこられた方も何人かいらっしゃいます。裁判になりそうな状況の方もいらっしゃいました。こういうケースは、これら以外にも多数潜在していたと思われます。こういう方に、詳細を関知しない他人が不用意にものを言うことは避けるべきことです。
非効率
同じ様なお尋ねを何度も頂きます。また、当サイト内にも、インターネット上の他の医療相談のサイトにも、同様の質疑応答が数多くあるのに、それらと同様のお尋ねを頂くことが多いです。患者さんにとっては自分一人の、唯一の重要な、絶対におろそかにできない出来事なのですが、医療 ( および相談の回答 ) を提供する側から申しますと、同じ事の繰り返しで、効率が悪いのです。
無責任
回答した後のフォローができません。インターネットでの相談、回答は、現実の医療にとってかわるものではありません。患者さんが、私の回答文を見た後に適切な医療機関に受診している、あるいはそうすべきと理解したかどうか、全く分かりません。私が何の責任も持ちようのない事態が起こっているわけです。
相談者側の意識
医療相談のページには、こういう注意書きを最初に掲載していました。お尋ねいただく方々は、それをご理解頂いた上でお尋ねになって頂いた方がよろしかったのですが、その注意書きを無視したお尋ねが大変多いのです。この注意書きは決して無茶な要求ではないと思います。上で申しました様々な問題をクリアし、患者さん、相談者に不幸が訪れないようにするためのルールなのです。
- 医師を紹介して欲しい、どこの病院へ行けばよいか、といったお答えに困るお尋ねをよく頂きます。
- 医師にかかった方がよいか、放っておいてもよいか、などといった、お答えするまでもないお尋ねが多いです。
- どこが悪いのか、などといった、メールでは何の判断もできず、お答えのできないお尋ねも多いです。
回答者の限界
- 無償の作業を毎日数時間やるだけの時間的、体力的、経済的な余裕がありません
- 我が身に、いつ、どんな厄災が降りかかるかも分からない、そういう不安が常にあります。
- 何らかのお返事を頂けることが少ない。やっていてこんなに虚しいことはありません。
インターネット医科大学について
2004 年 9 月いっぱいで辞めさせていただくことにしました。
