第二次試案パブリックコメント
2007 年 11 月、厚生労働省のパブリックコメント 案件番号 495070148 ( 2007.10.17 - 2007.11.2 ) 診療行為に関連した死亡の死因究明等の在り方に関する試案 - 第二次試案 - に出したものです。
- http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=Pcm1010&BID=495070148&OBJCD=&GROUP=
- 第二次試案 pdf 144KB
「診療行為に関連した死亡の死因究明等の在り方に関する試案について」に関して意見を提出いたします。
本試案に基づいて調査機関を拙速に設立することには反対します。
反対する理由
1.
社会保険庁が解体されることによって生じる余剰公務員の受け皿のために、今のうちに組織機関を作りたいという貴省内部の意向は、既に知られています。
単なる余剰公務員の受け皿づくりなどには反対です。
必要なものは、まず第一に、膨大な数の調査に必要な多数の解剖医、臨床医というマンパワーです。
年金の処理すらおぼつかない社保庁職員など、医学的真実の究明の場にふさわしくありません。
2.
本試案を基に、設立された調査機関に対して全例の報告義務を課すことへ議論が進んでいると伺っております。
貴省では、かねてより医師に対する処分を迅速化するべく議論がなされていたと聞き及んでいます。
しかも本試案で示されますように、調査結果は行政上のみならず、民事訴訟、さらには刑事訴追にも用いられるとのことです。
諸外国の同様の制度では、航空機事故などとともに医療事故でも、医学医療の発展と医療安全の向上、再発防止のための調査では、個人の責任追及がなされないことが必須条件です。
個人の行政上、民事、刑事での責任追及を大前提に掲げる本制度は真実究明の場とはならず、届出も滞り、医療の現場はリスクを遠ざける努力が優先してしまうでしょう。
よって処分を前提とした調査機関の設立には反対です。
3.
死亡事例の場合、解剖に基づく詳細な法医学的、病理学的検索が必要ですが、全国の法医学、病理学の医師を総動員しても、全例届出に続く全例解剖にはとてもマンパワーが足りません。
設備も、その他の必要な職員や検査技師も、財源も足りません。しかも調査検討には、一例一例、複数の解剖医と臨床の専門家の数を重ねた合議が必要です。
とてもそれだけの人員と時間とお金をかけられる計画には見えません。
不充分な調査しかなされない場で、真実とはほど遠い調査結果を基に、行政処分、民事提訴、刑事訴追を受けるような事態が危惧されますので、上記の理由とともに、拙速な調査機関の設立につながる本試案の実現には反対です。


