デイリースポーツ紙

デイリースポーツのひどい記事に対し、抗議文を送ってみました。デイリースポーツは神戸新聞の系列下にあり、ただの便所の紙として捨て置くのにはためらいを覚えましたので。

なお、姫路市救急の中では、市内医療機関を都合よく扱えるようにシステムを操作したいと考える人がいて、新聞社に情報をリークしているのだそうです。

神戸新聞には、断った医療機関とその理由のリストが載ったようです。


デイリースポーツ社
代表取締役社長 稲垣嗣夫様
編集責任者様
芸能・社会紙面御担当者様

拝啓

時下、貴社におかれましては、社長様以下社員の皆様、益々御清祥の事と御慶び申し上げます。

2007 年 12 月 7 日の貴紙芸能・社会紙面の記事、
http://www.daily.co.jp/gossip/2007/12/07/0000762648.shtml
「それでも医者か!救急搬送66歳男性死亡」につきまして、貴紙の御考えに危惧するところ多大なるものを覚えましたので、メールではありますが、一文を送らせて頂きます。

まずは御亡くなりになられた方、御遺族の方々に深甚なる哀悼の意を捧げます。また、当夜御尽力になられた姫路市救急隊の隊員の方々の労を労いたいと思います。

ところで、まず記事のタイトルですが、日本で医師を指し示す言葉に医者を用いる場合、読み手が受け取る印象は、あまりよいものにはなりません。不特定多数の読者を相手に発行する新聞なのですから、法令に定める正式な呼称を用いるべきだと思います。

そしてそのタイトルが意味するところは、本件の不幸の原因が特定されないどこかの医師、あるいは医師全体にあると読めます。

しかしながら、御亡くなりになられた方の病態が、他の報道によりますれば、肝硬変を基礎に発生した吐血である事、出血性ショックや肝性脳症による意識障害に陥っていると考えられる事から、重篤かつ致命率の高い病態であったと推測されます。

その場合、小規模の内科医、外科医が一人で当直しているような医療機関では到底対処しきれず、また、複数の医師が待機していても他に手を取られているような場合、その医療機関全体のリソースが不充分なものにしかならない事は、医療の現場に携わっている者なら、明白に判断できる事態です。

ですので、このような方の救命が困難な事態とは、地域で高次救命救急システムが整備されていない事や、他地域のシステムにスムーズに連携できない事が問題であり、医師個人の努力とはかけ離れた次元の問題です。

さらに、この件は深夜に発生しています事から、医療リソースはさらに制約されたものしかありません。日本の医療政策では、地方都市、深夜等の時空間の制限下の一次から高次救命救急までの医療システムは整備されていません。

貴紙のこの記事では、こういう背景に何ら思慮を巡らす事なく、安易に医師を貶め、医師を攻撃し、医師の責任にのみ帰するような、読者に多大な誤解を与えるものと危惧されます。まさに、不誠実な報道といわざるを得ません。

現場で努力している医師がこの記事を目にしたとき、どのような印象を持つか、読者一般に与える影響とともに、御考えになられる事が、貴紙にはおありでしょうか。貴紙の猛省と今後の正確、誠実な報道を望みます。

なお、神戸新聞と神戸市医師会とで、医療に関連する事案の連絡を取るシステムが稼働している事を申し添えます。

末筆ながら、貴紙の紙面の改善とこれからの発展とを祈念させて頂きます。 御多忙中に、失礼致しました。

敬具

2007 年 12 月 8 日

一読者、赤松俊浩


参考資料

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