きずの治療

当院での治療

深いきず、えぐれたきず、切りきず、深くまで熱を受けたやけどなどでは、きずあとが全く残らないように治すことは、まず不可能です。それでも、きず、やけどなどの治療では、皮膚がきれいに修復再生することに注意を払っています。

切りきずの縫合糸

切りきずは、縫合 ( 縫うこと ) が必要になることが多いのですが、その際にも、きずがなるべくきれいに目立ちにくく治るように、さまざまな工夫があります。その工夫の一つが、細い、ナイロンモノフィラメントという糸を使うことです。

下の写真でその糸の一種をお示しします。上の青いのが縫合糸です。下の黒いのは毛髪です。これよりもさらに細い糸を使うこともあります。

ナイロンモノフィラメントの縫合糸の写真 png 43KB

さまざまな被覆剤 / 被覆材

止血のために、きずを保護したり、あるいは皮膚組織の修復がスムーズに進むように、きずを被うさまざまな薬剤、素材のシート ( 被覆剤 / 被覆材 ) を用いることもあります。

アルギン酸塩

きずを保護し出血を抑えるために用います。当院で用いていますのは、カルトスタット ® ( ConvaTec 社 ) です。きずの処置の主に初期に用いています。指先を包丁や野菜のスライサーで削ぐように切ったきずに用いることが多いです。

アルギン酸塩被覆剤、カルトスタットの写真 png 10KB

ハイドロコロイド

きずを保護し、皮膚組織の修復を助ける被覆剤です。当院で用いていますのは、デュオアクティブ ET ® ( ConvaTec 社 ) です。主に汚染のないきず、きずの汚染を充分に取り除けた場合の閉鎖療法に用いています。小さい切りきずは、これで被覆して治すこともできます。これで被覆した状態でシャワーで顔や体を洗うことが可能です。

ハイドロコロイドゲル被覆剤、デュオアクティブの写真 png 11KB

副腎皮質ステロイド密封療法剤

きずが治った後、きずあとがただれたり、盛り上がってくるような場合 ( 皮膚炎、瘢痕、ケロイド ) の、皮膚の反応を抑えるために用いています。

副腎皮質ステロイド密封療法剤、インファナルの写真 png 8KB

シリコンジェル

皮膚を保護するシリコンジェルシートです。きずが治った後、きずあとが盛り上がっている場合、きずあとが赤くて幅のある線になっている時などに、皮膚の反応を抑え、きず口の外観が周りの皮膚に近づくようにするために用います。当院で扱っていますのは、シカケア ® ( CICA-CARE、Smith & Nephew 社 ) です。

シリコンジェルシート、シカケアの写真 png 17KB シリコンジェルシート、シカケアの写真 png 13KB シリコンジェルシート、シカケアの写真 png 14KB

きずの大きさに合わせて、シートを適当な大きさの細切れにして用います。シートは、洗って何回か用いることができます。本品は、健康保険が適用されませんので、治療終了後、自費でお求めいただくことになります。シートの大きさ 12 × 6 cm のもので 1 枚 4,500 円です。